商標登録出願から商標登録までの権利
2008年09月27日
商標登録出願を終えてから特許庁による審査により登録査定を受けて商標権が発生するまでの間の商標の保護はどうなっているの、との質問を頂きました。
この段階では未だ商標権は発生していませんので、積極的に他人の商標使用を止めさせる法的根拠はありません。けれども特許庁で審査中の商標が他人に無断でばんばん使用されている状態をただ見ているだけ、というのは哀しいです。
実務上は次の対応が可能です。
1)早期審査の申請
商標登録出願した商標を他人が実際に使用している等の場合には特許庁に早期審査の申請を行うことができます。
ただし特許庁の定める基準に合致していない場合には早期審査の申請は受け付けて貰えません。
もうすぐ製品を販売するので早く審査してください、との場合はだめです。他の人も順番待ちになっているからです。
2)登録前使用による他人への請求権
商標登録前の商標について他人がその商標を使用したことにより業務上の損失が生じている場合にはこの損失について請求することができます(商標法第13条の2)。
ただし行きすぎた権利行使を防止するために、この請求は商標権が発生した後にしか行使できないことや、事前の警告が必要である等の制限があります。
3)先願権の確保
商標登録出願をした日に先願権が得られています。
このため、こちらの商標をまねして第三者が商標登録出願をした場合、こちらの商標登録が済んだ後に第三者の商標登録出願は全て拒絶査定になります。
不明な点はお気軽にお電話くださいね。
ファーイースト国際特許事務所
弁理士 平野 泰弘
電話03−5835−2773
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カテゴリー:商標登録
登録査定後の手続き
2008年09月16日
商標登録出願の後、特許庁で審査がなされます。この審査により商標登録してもよいと判断された出願について登録査定がなされます。
登録査定がなされますと、特許庁から登録査定書が送付されてきます。
この時点ではまだ商標権は発生していません。商標権を発生させる手続きが別途必要です。
実際には30日以内に登録料を納付することにより商標登録手続きがなされます。
登録料を納付してから特許庁で商標登録のための手続きに入ります。
実際には登録料を納付してから約1ヶ月程度で商標登録証が発行され郵送されてきます。
商標登録証に登録日が記載されていますが、この登録日が商標権の発生の日です。
商標権の権利の存続期間は原則として登録日から10年です。
登録料として5年分を納付した場合には所定の期間内に残る5年分の登録料を納付する必要があります。
商標権の存続期間は更新申請を行うことにより何度でも延長することができます。
自動車の運転免許と同じで、更新手続きを行うと存続期間が更新されますが、更新手続きを怠ると権利が失効します。
この点に十分ご注意くださいね。
ファーイースト国際特許事務所
弁理士 平野 泰弘
電話03−5835−2773
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カテゴリー:商標登録
悪質模倣業者に対する防御と対抗策
2008年09月12日
相手方が使用している商標がたまたまこちらの商標権の内容と衝突していた。この点を指摘したら相手方も納得して商標権の侵害回避に協力してくれた・・・
こんなケースであれば問題も生じないのですが場合によっては確信犯的にこちらの権利の侵害を行おうとする悪質模倣業者があるかも知れません。
今回は確信犯対策について説明致します。
説明のための仮想事例として、「松下電器産業」の社名を模倣した「マネした電気産業」という会社が、「パナソニック」をもじった「バカソニック」というマークの付された商品の発売を開始した、とします。
悪徳業者である「マネした電気産業」は、「うちは秋葉原の小さな三流電気屋であり、大手の松下産業と間違えられることはありえない。誰もうちの会社が一流の会社と一緒とは思わないし、逆にパロディとして好意的に世間からは受け止められている。」との主張をした、と仮定します。
実際に「マネした電気産業」が存在したとすれば流通業界から締め出されるでしょうから、いずれつぶれてしまうでしょう。ですから今回と同じ事例は現実には存在しないと思います。
でも「パロディだから問題がない。誰も間違えないので誰にも迷惑はかけていない。」、との主張は果たして認められるのでしょうか。
今回の場合とケースが異なるかも知れませんが、すれすれ権利の外側にいてこちら側の信用を悪用しようとする業者がいるかも知れません。
この様な悪徳業者が本当にいた場合にはどのように対抗すればよいのでしょうか。
方法は色々あります。
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カテゴリー:商標権
商標登録の審査資料
2008年09月10日
商標登録の審査の際に使用される資料は特許庁に登録された商標だけではありません。
特許庁で商標登録されていない商標であっても有名なものは審査の資料として取り上げられ、この有名な商標と同じか類似している商標は登録を受けることはできません。
また必ずしも似ているとはいえない商標についても他の有名な企業と何らかの関係があると誤解を受けるような商標についても商標登録を受けることはできないのです。
以前にも紹介したことがありますが、例えば東急グループが仮に不動産事業部門を保有していない場合、東急グループとは全く関係がない会社が東急不動産との商標を特許庁に商標登録出願をした場合、すんなりとは登録は認められません。
東急グループとは全く関係のない会社があたかも東急グループの一員であるかのように需要者が錯覚しますので、東急グループの信用が毀損される可能性があるばかりか、需要者も欺瞞される可能性があるからです。
商標登録できるかどうかは単に先に商標登録されている商標を調べるだけで済むとは限りません。
ここが商標登録の難しいところです。
ファーイースト国際特許事務所
弁理士 平野 泰弘
電話03-5835-2773
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カテゴリー:商標登録
商標権の価値
2008年09月09日
多くの物の価値は購入するときが最大で、購入後はその価値は下がります。
例えば、テレビ、冷蔵庫、パソコン、ビデオ、DVD録画再生機、自動車、マンション等の有体財産は購入後、その価値が減少します。
もちろん価値が上がるものもありますがどちらかといえば例外的です。
もし購入した後に価値が上がるものばかりですと、購入すればするほど豊かになることができます。
けれども何かを購入しても価値の面ではそれほど豊かになれないのが実情です。
(他人に自慢できるという面なら有利になるかも知れませんが・・)
でも例外があります。それは無体財産です。
一つの特許権に数百億円の価値が認められる瞬間もあるのです。
商標登録のための費用は気になるところですが、この費用は商標権の最大価値を表すものでは決してありません。
例えば、読売巨人軍の商標権、ユニクロの商標権、鹿島アントラーズの商標権を想像してみて下さい。
これらの商標登録だけなら、私の事務所であなたの商標登録と同じ値段で行うことができます。
けれども、10万円や20万円を持って鹿島アントラーズの商標権を売って下さい、とお願いに行っても確実に門前払いをくらうと思います。
あなたと私とで現金で1億円を準備して交渉したとしても同じ結果になると思います。
(ちなみに読売巨人軍の商標権を売ってくれるなら私なら現金で1億円を準備したってよいです)
ブランドを育てるところに力を注げば商標権の価値は上がります。
そしてその商標権の価値は取得したときの価値を遙かに凌駕すると思います。
日常生活ではテレビや自動車などの有体財産を扱うことが多く、無体財産を扱うことが少ないため将来の価値が上がること自体分かりにくいですが、ブランドの価値は取得価格で決まることはありません。
商標登録するかどうか迷われているくらいなら、さっさと取得してその商標のブランドを育てることに注力した方が遙かに豊かになることができます。
ファーイースト国際特許事務所
弁理士 平野 泰弘
電話03−5835−2773
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カテゴリー:商標権
登録査定がまとめて5件
2008年09月02日
特許庁から昨日と今日とで合わせて商標登録出願の登録査定が5件きました。
ファーイースト国際特許事務所では出願時にクライアント様と内容をよく検討してから出願しますので比較的ストレートで登録される例が多いのです。
登録査定になりますと、30日以内に特許庁に対して登録料を納付する必要があります。
この登録料を納付しませんと最終的には出願が却下されてしまい、出願しなかった状態に戻ってしまいます。このため、他の誰かが同じ商標を別途出願した場合にはその商標について商標権を取られてしまいます。
万が一、登録査定後に登録料を納付しなかった場合、再度商標権が必要ならもう一度最初に戻ってやり直す必要があります。
この場合、他人の商標登録出願の時期が問題になりますが、Aの商標登録出願に1日遅れた同じ内容の商標登録出願Bがあったとします。
A出願が登録査定になった後、登録料を納付すればAについて商標権が発生します。この結果、B出願は拒絶査定になります。
A出願が登録査定になった後、登録料を納付しなければB出願は拒絶査定にならず、登録査定になります。この結果、Bについて商標権が発生します。
登録料の納付忘れに気付いてあわててAと同じ内容の出願を特許庁に行っても、Bについての登録商標が存在しますので、後から行ったA出願は拒絶査定になります。
登録料を納付して商標権が発生します。登録査定で商標権が発生する訳ではありませんので注意してくださいね。
ファーイースト国際特許事務所
弁理士 平野 泰弘
電話03-5835-2773
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カテゴリー:商標登録
拒絶理由通知への対応
2008年09月01日
商標登録出願を特許庁に行うと審査がなされます。
審査の結果、拒絶理由があると特許庁から拒絶理由通知が行われます。
拒絶理由通知に一定期間内に応答しないと拒絶査定になってしまいます。
例えば、せっけん類と化粧品を含む指定商品のうち、せっけん類だけに拒絶理由があるけれども化粧品には拒絶理由がない、という場合があります。
この場合、せっけん類についての拒絶理由を解消しないと、化粧品もろとも拒絶査定になります。
化粧品には拒絶の理由がないにも関わらず拒絶査定になるのは、拒絶理由を全部解消しないと商標登録されないからです。
出願内容の一部にでも拒絶理由が残っていると商標登録出願全体が拒絶査定になります。
上記の場合、補正にてせっけん類を削除してしまえば拒絶理由が解消しますので、化粧品について商標登録がなされます。しかしせっけん類については商標権を得ることができません。
せっけん類についても商標権を得る方法としては色々あります。例えば、
1)拒絶査定になっても拒絶査定不服審判で争う
2)せっけん類について分割出願を行う
3)せっけん類をいったん削除して、後日せっけん類について再度商標登録出願をする
などの作戦があります。
1)の拒絶査定不服審判は東京地裁の第一審に相当するものであり費用もかかりますので、どうしてもせっけん類について商標権が必要なら2)の分割出願を行うのがよいです。
分割出願とは元の出願内容から一部の指定商品や指定役務の部分を取り出して新たな出願とする手続きです。商標自体については変更できませんのでご注意ください。
分割出願のメリットは、分割出願の出願日が元の出願の出願日と見なされることです。
元の出願の出願日以降に同業他社が同じような出願を行っていても分割出願の出願日は遡及しますのでこちらが先の出願となり、同業他社の出願は同じ範囲について商標登録を受けることができません。
最後の出し直し出願は最後の最後の手段であり、出し直し出願の前に他の誰かが出願していると権利をその方にもって行かれる可能性があります。
それぞれメリットやデメリットがありますので、実際にどの作戦でいくかは相談の上決定することになります。
ファーイースト国際特許事務所
弁理士 平野 泰弘
電話03-5835-2773
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カテゴリー:商標登録 特許庁
【経済界に掲載されました】
平野泰弘弁理士のロングインタビュー掲載(*表紙は別の方)
【MiTに掲載されました】
三井住友銀行グループSMBCコンサルティング発行の雑誌MiTに平野泰弘弁理士の記事が掲載されました。
【Right Now!に掲載されました】
知的財産関連雑誌Right Now!に平野泰弘弁理士の記事が掲載されました。
【商標登録内容】
特許庁に対する商標登録
特許庁指令対応
商標権の更新手続
商標権侵害対応
商標権のライセンス
商標権の売買移転
外国への商標登録出願
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