多くの物は購入するときの価値が最も高いのが普通です。

例えば、乗用車、バイク、自転車、テレビ、冷蔵庫、オーディオ機器、パソコン、オフィス家具、スーツ、バッグ、靴、マンション、時計等々。これらのものは購入した時点の価値が最も高く、その後時間の経過と共に価値が下がっていきます。

もちろん例外品はありますが、通常はこれらのものを下取りに出すときに価値の低下を痛感するはずです。場合によっては手放すときにこちらがお金を払わなくてはならない場合もあります。

多くの方は高級マンション、ブランドファッション、高級外車等を価値ある資産と考えているようですが、実際は一部を除いてこれらは価値ある資産とは呼べません。

税務会計上資産と呼ぶ場合はあっても、時間の経過と共に価値が下がっていくものは「ゴミ」です。多くの方は一所懸命ゴミを集めて身につけようとします。

ゴミのやっかいな点は時間の経過と共に価値が下がっていく点です。さらにそれだけではありません。ゴミを集めれば集めるほど、ゴミの維持管理にもお金が掛かる。この点がやっかいなのです。

ゴミを集めるのにお金が掛かるばかりか、さらにその維持管理にもお金がかかるので一度ゴミを集め始めると現状を維持するためにさらに働いてお金を稼がなくてはならない悪循環に入ります。

これが多くの方の歩む人生です。

あなたの場合は違います。あなたの場合は、時間の経過と共に価値が上がるものを身につけるのです。税務会計上時間の経過と共に価値が下がるものも資産と呼びますが、それは実質的に資産とは呼べません。高級外車も高級マンションも高級スーツも高級腕時計も時間の経過と共に通常は価値が下がりますから資産とは呼べないのです。

時間の経過と共に価値が伸びるもの、それはこれまであなたの視点に全くなかったものです。
なぜこれまで時間の経過と共に価値が伸びるものを身につけようと思わなかったのでしょうか。それは多くの方は現時点で価値が最も高いものを探しているからです。そして現時点で最も価値の高いものをもっとも安価に手に入れることを一つの行動基準としています。

ところが知的財産権は別です。その権利を取得した時点の価値が最も低いのです。例えば発明の場合は特許権取得の条件の一つに「他の誰も知らない秘密の状態にあること(新しいこと=新規性)」という条件があります。誰も知らないものに価値を見出すのは困難ですから新たに取得した特許権の取得時点の価値はほぼゼロに等しいです。

特許権の価値が本当に認められるのは特許発明品が市場で爆発的に売れてからです。
(市場に受け入れられず、全く売れない商品に関する特許権の価値は高々知れたものです)

商標の場合も同様です。商標権の価値は取得した時点の価値がもっとも低いのです。
でも商標権の場合は未来に向かってその価値が無限大に伸びていくのです。

たとえばセブンイレブンの商標権も、ユニクロの商標権も、コカコーラの商標権も、あなたの商標権も、現時点で一番最初に取得できたと仮定すると、どの商標権も私の事務所で手続きするかぎり費用は全く同額です。

でもその後の価値の伸び具合を見てください。
セブンイレブン、ユニクロ、コカコーラ等の商標権は、いくらのお金を積めば譲って貰えると思いますか。

商標権の価値の破壊力はほぼ無限といってもよい。
しかも商標権は土地の権利と同じで、ライセンスにより収益を上げることもできますし、売却して収益を上げることもできます。しかも10年ごとの更新により権利をほぼ永久的に保持することもできます。

商標権のブランドと聞けば、高級外車や高級ブランドファッションを連想するかも知れませんが、そのような個々の商品を購入して身にまとうことをブランド化とはいいません。

商標権の本質は、現時点で価値のないものを手に入れて、将来に向かってその価値を無限大に伸ばしていくところにあります。

そしてその価値を無限大に伸ばしていくステップのことをブランド化、といいます。
あなたにはブランド化の本質が見えていますか。

ファーイースト国際特許事務所
弁理士 平野 泰弘
電話03−5835−2773


商品やサービス、会社名、店名等を表すネーミングは奥が深いです。
一番最初に商売を始めるときに何らかの形でネーミングを決めなくてはなりません。
この際に安易にネーミングを考えるのは考えものです。

というのは、最初につけたネーミングでその後の売上が変わる場合があるからです。

ネーミングでその後の売上が20%変わるとします。
年間の売上が3000万円の規模であるとすると、ネーミングの良し悪しにより毎年600万円を失うことになります。

最初にいい加減に考えるとそれだけ実際に損をする、ということです。

またネーミングをいい加減にしますとこれまた損をすることになります。
例えば「アルカリ天然水」の商品のネーミングとして「アルカリ天然水」とのネーミングをしたとします。

この場合、自社だけがアルカリ天然水を販売しているときはよいのですが、他社がアルカリ天然水の販売を開始した場合、確実にこちらの売上を食われることになります。

ネーミングには一般的なものではなく、自社のものであることが分かるものでなくてはなりません。

また自社のものであるとわかるネーミングであっても他社の模倣盗用の問題も生じます。
これを回避する手段の一つが商標登録です。

ネーミングを商標登録することにより、他人に大切な商標を模倣されたり盗用されたりすることを防止することが可能になります。

ファーイースト国際特許事務所
弁理士 平野 泰弘
電話03-5835-2773

商標登録できる商標には制限があります。
例えば、お酒屋さんが商品「お酒」について商標「お酒」を商標登録することはできません。
一人のお酒屋さんに商標「お酒」の登録を認めると他のお酒屋さんが困るからです。

ですからこの様な商標を特許庁に商標登録出願しても登録は認められず拒絶査定になります。

同様に、例えば商品風邪薬について「ビタミンC入り風邪薬」という商標も商標登録を受けることができません。

そもそもビタミンCの入った風邪薬という言葉自体を特定の一業者に独占させる必要は認められませんし、またこの様な商標は商品の一般的な説明に過ぎず商標として相応しくないと判断されるからです。

これだけではありません。
風邪薬に「ビタミンC入り風邪薬」という商品名を付けるのは別の問題があります。

仮にA社が商品名「ビタミンC入り風邪薬」の販売を開始したとします。
A社が莫大な宣伝広告費用を投入することにより「ビタミンC入り風邪薬」が売れるようになったとします。

「ビタミンC入り風邪薬」が良く効くとの口コミを知ったあるお客さまが薬局にいって「ビタミンC入り風邪薬を下さい。」といった、とします。

薬局では「はいはい、分かりました。」といって「ビタミンC入り風邪薬」を探します。
このとき薬局で選ぶのはA社の「ビタミンC入り風邪薬」ではなく、薬局にとって利益率の最も高いビタミンCの入っている風邪薬です。

A社の風邪薬が売れるとは限らないのです。

そればかりか自社の風邪薬の宣伝をすればするほど、他社の風邪薬がその余波により売れる結果になります。
しかもA社の風邪薬は商標登録が認められませんので、他社はA社の商品名を模倣し放題です。

ではA社はどうすべきだったのでしょうか。

答えは一つで、風邪薬のネーミングに風邪薬の商品説明や成分表示を選ぶべきではなかったのです。
自社の風邪薬に「ビタミンC入り風邪薬」と名前を付けるのは罪が重いです。

自社の風邪薬に「ビタミンC入り風邪薬」と名前を付けるのは、自分の子供に「日本人」とか「人間」とか「男の子」とかの名前を付けるのと同じです。

仮に自分の子供に「日本人」とか「人間」とか「男の子」とかの名前を付けた親がいたとすればあなたはその親がふざけていると感じるでしょう。

私たちブランドのプロから見ると、自社の商品名に商品説明や成分表示を掲げるのはふざけていると感じます。

なぜなら商品説明や成分表示はブランドとしては相応しくないからです。
商品説明や成分表示ではお客さまが「世の中でただ一つのあなたの商品」であることを識別することができないからです。

お客さまに「ビタミンC入り風邪薬を下さい」と言わせるのはブランド戦略としては下の下です。
そうではなくて、お客さまに「パブロンください」とか「ルルください」とか「ベンザエースください」とかただ一つの商品に特定できる商品名を言わせないといけないのです。

お客さまが「パブロンください」といえば、薬局はお客さまにパブロンを売らなくてはいけません。
お客さまが「ビタミンC入り風邪薬を下さい」といえば、薬局(全ての流通経路に参入する業者)は一番利益率の高い他のビタミンC入りの風邪薬を売ろうとします。

ですから、商品に名前を付ける側はお客さまが自社の商品をどんずばり指定して購入するように道筋を付けてあげる必要があるのです。

この道筋が「ブランド」です。

世の中にある「ブランド」を思い出して下さい。
どれ一つとして商品説明や成分表示を付けているものはないはずです。

漫然と商品に名前を付けてはいけませんよ。
勝負は商品に名前を付ける段階から始まっているのです。

ファーイースト国際特許事務所
弁理士 平野 泰弘
03−5835−2773


商標登録されるかどうか悩んでいる方から商標登録する意味について質問を受けることがあります。

今、商標登録をする意味がありますか、と。

私は多くの商標登録を扱っていますのでその気持ちはよく分かります。
このコラムでも何度か説明してきたのですが、商標登録はブランドを守る強力な一つの手段であると私は思っています。

その商標登録の威力が発揮されるのは商標が有名になった後です。

例えば、「エルメス」の商標がついているハンドバッグとついていないハンドバッグを想像して欲しいのです。

全く外見は同じハンドバッグであっても、恐らく販売価格は天と地ほど違うでしょう。

これがブランドの力です。

でもどのブランドも最初からこれだけの力を持っていたのではありません。
最初はブランドの力は「ゼロ」だったのです。

スタートの地点では誰もこちらのことは知りませんので価値はゼロ、です。

そのブランドを大切に大切に育てて、価値のあるものに育てたのです。

スタート時点ではブランドの価値はゼロかほぼゼロに等しいので商標登録をする意味にピンとこない、といった方が分かりやすいでしょうか。

ではブランドの価値が出てきたら商標登録をする、というのはどうでしょうか。

これについては私は違和感があります。

例えば、株価が低い状態が長く続いているのをみていると、その株を買う意欲は沸かないと思います。

ある日突然その株価が天を突くほど上昇した、とします。

この場合に例えると、ブランドが有名になってから保護するという考え方は、株価が低いときに株を買わず、株価が急騰してから株を買おうとする考え方に似ていると思います。

商標登録と株とを同じというつもりはありませんが、
商標登録も株も「未来」を扱うという点では共通しています。

未来を読むことができる者だけが株の世界に入ることができるように、
未来を読むことのできる者だけが商標登録を実際に行うことができます。


私の事務所には本の販売に商標「本屋さん」、お菓子の販売に商標「お菓子」、豆腐の販売に商標「豆腐」を登録したい、というお客さまがいらっしゃいます。

でも例えば特定の業者がスケートボードについて商標「スケートボード」を商標登録してしまったとしたら他の業者が困ってしまいます。

ですからこれらのケースについては特許庁は登録を認めていません。
上記に挙げた商標はほぼ登録できないものの具体例です。

例えばケーキの販売に「ケーキ屋」という商標を取得することができれば他のケーキ屋さんが事実上「ケーキ屋」という表記をすることができなくなるので有利と考えるのかもしれませんが、ところがどっこい、特許庁はこれらのものを登録してくれないのです。

それだけではありません。

ケーキを販売するのに「ケーキ屋」というブランドを立てるのはまずいのです。

何故なら、「ケーキ屋」と言われても日本全国ケーキ屋さんは星の数ほどありますので、「ケーキ屋」と言われてもどこのケーキ屋さんか分からず、お客さまはあなたのところに辿り着くことができないからです。

たとえば「あそこのケーキ屋さん、すごくおいしいよ。」「ぼくもそのケーキ屋さんに行ってみたい。」という話がうわさになった、とします。

ブランドの鍵は、これらの会話の『あそこ』とか『その』の部分にあてはまるネーミング、マーク等を考えて創出して育てることです。

特定のネーミングを持っているのがあなただけなら、お客さまはそのネーミングを頼りにあなたのところまで探してやってきます。

その手がかりが「ネーミング」であり「マーク」であるというわけです。
お客さまに手がかりを与えないで何を与えようとしているのですか?

最初に戻って、商標「ケーキ屋」で権利を取得しようと考えるのは、「現時点で」ケーキ屋という単独名称の価値が一番大きいと考えることに由来します。

でもこれは間違っています。
180度方向が逆です。

現時点で価値が一番低いのはあなた自身のブランドです。
何故なら、現時点ではあなたの商標のことを誰も知らないからです。

だからあなたは現時点で価値のもっともある(ようにみえる)、みんなが知っている一般的名称の権利を取りに走ろうとするのです。

けれども実際は違いますよ。

価値の基準は現在ではなくて、将来なんです♪
いいですか、現時点のあなたの財布を見てもだめですよ。

価値の基準は将来なんですよっ!

現時点を基準にご自身のブランドを見て価値がないと感じているから商標登録をする意義が見いだせないのです。

生まれたばかりのブランドには商標に信用が十分に一体化していないため価値がないか、極めて低いのはあたりまえのことです。

スタート時点では誰も知らないので価値はとても低いのです。
(誰も知らないものに誰も金を払おうとはしないのです)

でも誰もがゼロラインからスタートして他のブランドと十分差別化できるネーミングなり、マークなりを考えてそれに信用を一体化させて商標の価値を将来に向けてどんどん吊り上げて行くのです。

この様に考えないとダメです。

現時点で価値の高いものに手を出してはだめです。
現時点で価値が低いものを手に入れてそれを育てるのです。

株の場合は自分の意思だけでは価格を吊り上げることはできませんが、
あなたのブランドの価値はあなたの努力次第でいくらでも吊り上げることができるのです。

商標に一体化した信用がある臨界点を超えると、放置しておいてもお客さまはその商標を手がかりにして、草の根を分けてもこちらのことを探し出してやってきてくれます。

お客さまに来てください、と頭を下げなくても、勝手に向こうから「売ってください」と来て下さるのです。

そのお客さまがやってきて下さるように、きちんとした目印なり手がかりを与えないとだめです。

その目印や手がかりとなるものをじっくり考えて見て下さい。

それが登録すべき本来の商標の姿です。

ブランドの大切さは多くの方に理解されていますが、具体的にブランドを守るためにはどうしたらよいか、悩んでいませんか。

ブランドを守る方法の有力な方法が商標登録です。
特許庁に商標登録出願手続きを行うことにより商標登録を受けることができます。

商標権によりブランドを保護せず、店舗展開を図るのは非常に危険です。
他人の商標権を侵害していることに気が付かずブランド展開を図るのは、他人の土地に勝手に家を建てるのと同じことです。

いつかは出ていくように言われます。
場合によっては過去の使用分を支払うようにも言われます。

あなたが一所懸命育て挙げたブランドであるにもかかわらず、です。

現在使用しているブランドが他人の商標権を侵害するものであることを全く知らない場合であっても、他人の商標権を侵害しているならその他人からの差止請求を止めることは事実上困難です。

知らないことが言い訳にならない。

商標権の怖いところです。

ブランドを保護する手段の一つとして商標登録により商標権を取得しておく方法があります。

他人の商標権を侵害するような商標はそもそも登録されませんから、商標権を取得すれば原則として他人から登録商標の使用の中止を求められることはありません。

また商標権は10年で存続期間が満了していしまいますが、更新申請手続きを行うことによりさらにもう10年存続期間を更新することができます。

この更新手続きを10年毎に行うことにより、ほぼ半永久的に商標権を保有することができます。

特許権は出願から20年で消滅しますが、商標権の権利期間はほぼ無限です。

ほぼ永遠の期間、ブランドを保護することが可能になります。

ブランドを保護するためには商標登録が一番です。
商標について登録を受けることができると、指定した商品やサービスについて登録商標と似たような商標の使用を差し止めたり、損害賠償を請求したりできます。

国内でのブランド保護はもちろんのこと、海外におけるブランド保護にも注意する必要があります。
日本国で商標登録を得たとしても、その権利が及ぶのは日本国内だけです。

もし中国、台湾、韓国、香港等でブランドを保護するにはそれぞれの国で権利を取得しておく必要があります。

弁理士 平野 泰弘

平野泰弘弁理士

  • 日本弁理士会所属
    特定侵害訴訟代理業務付記弁理士
  • 大阪大学大学院理学研究科
    博士前期課程修了
  • 旧財閥系総合メーカー東京本社知的財産部社内弁理士を経て当事務所開設
  • 三井住友銀行グループSMBCコンサルティング ビジネストレンド多数執筆

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【経済界に掲載されました】

平野泰弘弁理士のロングインタビュー掲載
(*表紙は別の方)

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  • 特許庁指令対応
  • 商標権の更新手続
  • 商標権侵害対応
  • 商標権のライセンス
  • 商標権の売買移転
  • 外国への商標登録出願

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三井住友銀行グループSMBCコンサルティング発行の雑誌MiTに平野泰弘弁理士の記事が掲載されました。

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【Right Now!に掲載されました】

知的財産関連雑誌Right Now!に平野泰弘弁理士の記事が掲載されました。

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