悪質模倣業者に対する防御と対抗策
2008年09月12日
相手方が使用している商標がたまたまこちらの商標権の内容と衝突していた。この点を指摘したら相手方も納得して商標権の侵害回避に協力してくれた・・・
こんなケースであれば問題も生じないのですが場合によっては確信犯的にこちらの権利の侵害を行おうとする悪質模倣業者があるかも知れません。
今回は確信犯対策について説明致します。
説明のための仮想事例として、「松下電器産業」の社名を模倣した「マネした電気産業」という会社が、「パナソニック」をもじった「バカソニック」というマークの付された商品の発売を開始した、とします。
悪徳業者である「マネした電気産業」は、「うちは秋葉原の小さな三流電気屋であり、大手の松下産業と間違えられることはありえない。誰もうちの会社が一流の会社と一緒とは思わないし、逆にパロディとして好意的に世間からは受け止められている。」との主張をした、と仮定します。
実際に「マネした電気産業」が存在したとすれば流通業界から締め出されるでしょうから、いずれつぶれてしまうでしょう。ですから今回と同じ事例は現実には存在しないと思います。
でも「パロディだから問題がない。誰も間違えないので誰にも迷惑はかけていない。」、との主張は果たして認められるのでしょうか。
今回の場合とケースが異なるかも知れませんが、すれすれ権利の外側にいてこちら側の信用を悪用しようとする業者がいるかも知れません。
この様な悪徳業者が本当にいた場合にはどのように対抗すればよいのでしょうか。
方法は色々あります。
まず一つめ。アイデアの側面は特許権で保護されています。
「松下電器」の持つ特許権を無断で「マネした電気」側が使用することはできません。
二つめは商品の形状や構造に関する小発明は実用新案権で保護されています。
基本アイデアのみならず形状や構造に関しても実用新案権で保護されている場合があります。
三つめは、シンボルマークや社名、デザインマークは商標権で保護されています。
「パナソニック」と「バカソニック」が仮に似ていないとしても、「マネした電気」が商標のデザインを巧妙に替えてパナソニックと間違えるような表記方法を実際に使っていたとしたら商標権侵害で訴追することができます。
四つめは、デザインの側面は意匠権により保護されています。
見た目がそっくりの場合には、デザインに関する権利侵害で相手方の販売停止等を求めることができます。
この他にも不正競争防止法、著作権法等の法律の保護を受けることができます。
仮に相手側がパロディであり誰にも迷惑をかけていないと主張したとしても、権利の侵害が実際に生じている場合があります。権利の侵害に対してはそれぞれの法律を適用することにより侵害を排除することが可能になります。
ファーイースト国際特許事務所
弁理士 平野 泰弘
電話03-5835-2773
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カテゴリー:商標権
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