商標登録前の重要な調査ポイントを押さえよう!

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1. 教科書的な事例でない限り、商標同士が似ているかどうかの判断は揺れる

商標を登録する前には、予めその商標が登録可能かどうかを調べることが基本となります。まったく同一の商標が既に登録されている場合は、その商標を登録することはできません。

しかし、そう単純ではないケースも多く存在します。例えば、少しでも異なるか、または似たような商標が既に存在するかどうかも重要なポイントとなります。このような場合、二つの商標が「似すぎていて」登録が認められないのか、それとも特許庁の審査を通る程度には異なって登録が可能なのか判断するのは非常に難しいタスクとなります。

比べる商標同士が似ているかどうかは、データベースで調べることができます。ただ、調査の結果、抽出された商標同士が似ているかどうかは、教科書の例のように、誰もが100%意見の一致するものばかりとは限りません。

人工知能でもある一定程度の傾向を探ることはできますが、最終的に似ている、似ていないの判断は、特許庁内部でも割れます。

例えば、審査で先行商標に似ているから合格を認めない、と最終判断された場合であっても、上級審の拒絶査定不服審判とか、審査官の判断に異議を唱える異議申立制度で結論が逆転することもあります。

私たちのチームは、月間で数十件、年間で数百件の商標登録出願を取り扱っており、多くの審査や判例を基にアドバイスを提供できます。しかし、実際には理論的な研究だけではカバーできない、非常に複雑なケースも存在します。

2. 特許庁の判断は、特許庁の内部でも揺れることがある

結果論になりますが、仮に審査官が先行商標と似ているので、今回の出願商標は登録を認めない、と判断した、とします。そこで諦めると、その結果が確定してしまいます。

審査官の判断に徹底交戦して、上級審で戦い続けた結果、結論が逆転したケースもあります。

例えば、コカ・コーラ社の瓶の形状に関する立体商標登録事件です。初審である特許庁では拒否されましたが、知財高裁ではその判断が覆され、登録が認められる方向での判決が下されました。このような経緯を見ると、商標登録が認められるかどうかは非常に複雑であり、一筋縄ではいかない面があることがわかります。

このような背景から、商標登録の申請にあたっては、リスクを十分に理解し、さまざまなケースを想定して進める必要があります。そして、その過程で生じる疑問や不安について、弁理士・弁護士の専門家と最初から一緒に検討することで、最善の解決策を見つけ出すことが重要となります。

商標登録は出せば通るというものではなく、きちんとした前準備とリサーチが不可欠です。また画一的な機械的な判断では重要なチャンスを逃す可能性もあります。あらゆる角度から検討し、最良の申請を目指しましょう。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘
03-6667-0247

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