商標登録とは何だ?徹底解説100連発

商標登録とは何かを100の事例に分けて徹底解説しました。商標とは?商標登録とは?商品とは?役務とは?商標権とは?普段疑問に考える事項について、テレビや新聞の解説で有名な弁理士が分かりやすく解説しました。

索引

  1. 商標とは?
  2. tmマークとは?
  3. 区分とは?
  4. 商品・役務とは?
  5. 商標登録出願とは?
  6. 商標登録とは?

商標とは?

商標とは?

商標とはいわば「名前」です。たくさんの同じような商品等があるときに、手がかりがなければどの商品が誰が販売しているものか分かりません。
しかし商品等に「名前」が表示されていると、一発で誰が販売しているか分かります。
この名前に相当する識別標識が、「商標」です。なお、人間の五感で感知できる視覚情報に加えて、音声情報も音の商標として商標の一つとして認められます。

文字商標とは?

商標は、文字、図形、記号、色彩等やこれらの組み合わせ等の構成要素でできています。
商標を構成している要素が文字だけのものを文字商標と表現してます。

図形商標とは?

商標の構成要素のうち、図形を含むものを図形商標といいます。

図形には幾何学模様だけではなく、キャラクター、アニメの主人公、ゆるキャラやご当地キャラ等の絵や写真等も含まれます。

記号商標とは?

商標の構成要素のうち、記号を含むものを記号商標といいます。
記号には「★」、「!」、「#」、「$」、「%」、「@」等が含まれます。
ただし、既に一般的によく使われている記号単独はみんなが使用する必要があるため、権利申請しても審査に合格できないです。

サービスマーク商標とは?

役務(サービス)に使用される商標を「サービスマーク商標」といいます。
文房具とかパソコン等の商品は目に見えます。これに対して美容サービスとか飲食サービス等の役務(サービス)は、商品のように形があるわけではありません。このためサービス商標は、サービスを行うときに使う物(例えばお店の看板)などに表示されます。

サービス商標とは?

サービスマーク商標を、略して「サービス商標」という場合があります。

商品商標とは?

平成4年以前は商標登録できる商標は商品に関するものだけでした。平成4年に役務(サービス)に使用される商標についてのサービスマーク商標制度が導入されたことから、サービスマーク商標と区別するために、商品について使用される商標のことを商品商標と表現しています。

立体商標とは?

三次元の立体形状を含む商標です。具体例としは、ケンタッキーフライドチキンの「カーネルサンダース大佐」の店頭人形とか、不二家の「ペコちゃん」の店頭人形等があります。

平面商標とは?

書面にそのまま記載できる二次元で表現された商標のことです。通常の商標は紙等に印刷できるように平面商標でできています。

色彩商標とは?

商標の構成要素のうち、「色」を含むものをいいます。「色彩のみ」だけでできている商標も登録の対象となります。
ただし、「色彩のみ」だけでできている商標については、相当程度有名になっていないと審査に合格できないです。

動きの商標とは?

左から右に流れる電光掲示板表示のように、時間の経過と共に表示内容が変化する商標のことをいいます。

音の商標とは?

音声情報だけで構成されている商標のことをいいます。「インテル入っている」の「パンパパパパン」とか、「サロンパス」の「ヒ・サ・ミ・ツ」等の音も商標として認められます。

位置の商標とは?

商品等に対して商標の表示する場所が指定されている商標のことをいいます。

ホログラム商標とは?

ホログラムの技術を使って、見る位置により表示される内容が変化する商標のことをいいます。

新しいタイプの商標とは?

人の知覚により認識できる商標で、「音商標」、「動きの商標」、「色彩のみからなる商標」、「位置商標」および「ホログラム商標」の五つをいいます。これらの商標も従来の平面商標や立体商標と同様に保護されます。

小売役務商標とは?

百貨店やコンビニに見られる商品の品揃えの権利です。商品商標は商品自体に表示されていますが、「三越」や「セブンイレブン」等の商標は、店舗内で販売されている個々の商品には直接表示されていません。この様に商品に直接「三越」や「セブンイレブン」等の商標が表示されていなくても、お店の看板等に「三越」や「セブンイレブン」等の商標を表示することにより、商品の品揃えのサービスをしているものとして商標を保護することが可能にになります。

地域団体商標とは?

「地域名」と「商品や役務の一般名称等」とを組み合わせた、文字だけの商標です。地域団体商標には「鬼怒川温泉」や「明石鯛」等があります。権利者に制限があり、一般の会社や個人が権利申請しても審査に合格することができません。

団体商標とは?

商標権者が、配下のメンバー会社などに使用させるための商標です。団体商標の商標権者になることができるのは会社等の法人に限定されるため、個人が権利申請しても審査に合格することができません。

強い商標とは?

簡単に取り消されたり、無効にされたりしない商標をいいます。

また商標登録の際に指定商品・指定役務が漏れ無く記載されていて、ライバルが付け入る隙間がない商標のことをいいます。

さらにライバルの商標と比較して、高い売上高を叩き出すことのできる商標のことをいいます。

商標検索とは?

他人の商標を全く参考にせず、自ら考えた商標であっても既に他人に権利が取られてしまっている場合があります。このような商標は使うことができませんので、事前に商標権があるかを調べるために行うのが商標検索です。インターネットで無料で特許庁のJ-PlatPatにより検索ができます。

tmマークとは?

tmマークとは?

tmマークとは「TradeMark(商標)のマーク」のことで、商標に「TM」のアルファベット二文字を加えて表示されます。これに対して®のマークが付けられた商標は、それが特許庁における登録手続が完結した登録商標であることを意味します。なお日本の法律には「tmマーク」についての規定が存在しません。

tmマークの意味は?

tmマークは、「TM」のアルファベット二文字が付けられた商標が特許庁における登録の手続が完結していない商標であることを意味します。一般に自己の商標として使用している場合に、一般名称等と区別するためにtmマークをつけることがあります。日本の法律には「tmマーク」についての規定が存在しませんので、商標にtmマークを付けても付けなくても、特段何かの利益が得られるわけではありません。

rマークとは?

rマークは、「Registered Mark」のことで、®(マル印の中にRの一文字を入れたもの)で表されます。なお日本の法律には「rマーク」についての規定が存在しません。

rマークの意味は?

rマークは登録商標の表示であり、®のマークの付けられた商標が特許庁における登録手続が完結した登録商標である、ということを意味します。日本の法律には「rマーク」についての規定が存在しません。しかし、登録商標でないものに登録商標であるかのような表記をしてはいけないとの規定があります。このため登録商標でないものにrマークを付けることはできません。

区分とは?

商標区分とは?

商標区分とは商標を使用する対象となる商品・役務の区分けを示したものです。指定商品や指定役務を定めた分類で、第1類〜第34類の34個の商品と、第35類〜第45類の11個の役務の計45個の区分があります。

区分とは?

区分とは、商標区分のことです。商標登録の権利申請の際には、商標を使用する商品や役務を記載します。指定された商品や役務は法定の第1類から第45類のいずれかに必ず属します。この類別を願書に記載する必要があります。一つの商標登録出願に区分は一つでもよいですし、二つ以上の複数を選択することもできます。

商標登録の区分とは?

商標登録の際に指定されている区分のことをいいます。区分数の指定に制限はありませんが、区分の数が増加するに従って、特許庁に支払う印紙代はほぼ比例して増えます。

商標分類とは?

商標区分の第1類から第45類の類別のことをいいます。第1類の商品(化学品)から第45類の役務(冠婚葬祭)までの分類があります。

商品・役務とは?

商品とは?

商品とはビジネスの現場で実際に取引の対象となるものをいいます。商品には、売買行為により市場を流通するもので、同じものを選択して取り替えることができることが必要です。さらに量産ができるもので形のある動産が商品の対象になります。

役務とは?

役務とは、業務上のサービスのことをいいます。他人のために行うビジネス行為であり、そのビジネス行為自体が、ビジネスの現場で実際に商業上の取引の対象となることができるものです。

指定商品とは?

指定商品とは、商標登録出願の際に願書に記載しなければならない事項の一つであり、商標を使用する商品が対象になります。商標区分のうち、第1類から第34類の中から選んで記載します。

指定役務とは?

指定役務とは、商標登録出願の際に願書に記載しなければならない事項の一つであり、商標を使用する役務が対象になりますす。商標区分のうち、第35類から第45類の中から選んで記載します。

商標登録出願とは?

商標登録出願とは?

特許庁に商標権の権利申請の手続として、願書を特許庁に提出することをいいます。商標登録出願の願書には、「商標」、その商標を使用する「商品役務や指定役務」、申請者情報等を記載します。

商標登録の期間は?

特許庁に商標登録出願の願書を提出してから審査結果が戻ってくるまでの期間は、平均で5〜6ヶ月程度です。早ければ4ヶ月前後で審査結果が返ってきます。

商標登録の早期審査は?

特許庁における審査期間を2ヶ月前後に短縮する手段があります。ただし早期審査を申請すると業者が儲かる仕組みになっていますので、業者側は激しく早期審査をあおります。

拒絶理由通知とは?

特許庁における商標登録出願の審査において、特許庁の審査官が審査に合格できない理由があると考えた場合には、いきなり審査不合格にするのではなく、権利の申請者に対して審査に合格できない理由を示した上で、意見を述べるように指示する特許庁からの通知のことをいいます。商標登録の出願内容に複数の拒絶理由(審査に合格できない理由)がある場合には、全ての拒絶理由が解消しないと、商標登録出願が審査に不合格となり、拒絶査定となる点に注意が必要です。

商標を変更したい

特許庁に一度、商標登録出願の願書を提出した以降は、特許庁では願書に記載した商標の変更を一切認めていません。特許庁では審査を行うわけですから、一度提出した答案用紙の差し替えには応じていない、ということです。商標を変更する場合には、また最初から商標登録出願のやり直しが必要になります。

区分を変更したい

申請書類である願書に記載した商標登録の区分については、区分の削除のみが可能です。審査官からの指導がある場合や明かな誤記である場合を除き、商標登録出願後の区分の変更については、特許庁は一切応じていないです。

区分を追加したい

申請書類である願書に最初に記載していない事項を後から追加することについては、特許庁は一切応じていないです。

区分を削除したい

複数ある商標登録の区分のうち、自由に区分を削除することができます。ただし審査合格後は削除できる期間に制限がありますので注意が必要です。

指定商品・指定役務を変更したい

申請書類である願書に記載した指定商品・指定役務については、それぞれの要素の削除のみが可能です。審査官からの指導がある場合や明かな誤記である場合を除き、商標登録出願後の指定商品・指定役務の変更については、特許庁は一切応じていないです。

指定商品・指定役務を追加したい

申請書類である願書に最初に記載していない指定商品・指定役務を後から追加することについては、特許庁は一切応じていないです。

指定商品・指定役務を削除したい

複数ある商標登録の指定商品・指定役務のうち、自由に指定商品・指定役務の要素を削除することができます。ただし審査合格後は指定商品・指定役務の削除はできなくなりますので注意が必要です。

意見書とは?

審査官から拒絶理由通知があった場合に、指定された期間内に提出することができる審査官の認定に対する反論書面です。

補正書とは?

商標登録出願の指定商品・指定役務について、個々の要素を削除するための書面です。他に、願書に記載した事項に誤記がある場合に補正書で間違った記載を補正します。

補正と訂正の違いは?

願書の内容を変更する手続のうち、商標権発生前の変更手続を補正といい、商標権発生後の変更手続を訂正といいます。補正や訂正はその範囲が厳しく制限されています。

情報提供とは?

商標登録出願がされたことを知った第三者が、特許庁に対してその商標登録出願が審査に合格しないようにするために行う妨害工作のことです。情報提供は特許庁に書面を提出して行いますが、特許庁の審査官がその情報提供の内容を採用するかどうかは審査官の自由であり、情報提供の内容を審査結果に盛り込まなければならない義務はありません。

登録査定とは?

登録査定とは、商標登録出願を審査に合格させる行政処分をいいます。登録査定は最終的に審査に合格したことを意味し、登録査定により審査段階は終了します。

拒絶査定とは?

拒絶査定とは、商標登録出願を審査不合格とする行政処分をいいます。拒絶査定は最終的に審査に不合格になったことを意味し、拒絶査定により審査段階は終了します。

拒絶査定に不服がある場合には?

審査不合格の結果に不服がある場合には、特許庁に拒絶査定不服審判を請求して、拒絶査定を取り消して登録査定とするように請求することができます。審判の審理の結果、特許庁審査官の認定が間違っていたことが分かれば、拒絶査定が取り消されて審査に合格したのと同じ結果になります。

商標登録とは?

商標登録とは?

商標登録とは商標登録出願の審査合格後、一定の手続を経て特許庁で登録して、商標権を発生させる行政処分のことをいいます。商標権の内容は特許庁に備えてある登録原簿に記載して管理します。

登録商標とは?

特許庁に実際に登録されている商標のことをいいます。

商標登録の異議申立とは?

特許庁のした商標登録の判断に納得できない第三者は、特許庁に対して異議申立の手続を採ることができます。異議申立期間である商標公報の発行の日から2ヶ月以内に異議申立があった場合には、特許庁は商標登録の手続に間違いがなかったかどうかを審理します。審査段階とは異なる上級審であり、民事裁判における東京地裁の第一審と同じ取り扱いになります。審理の結果、異議申立が認められた場合には商標登録が取り消されます。

商標登録の無効審判とは?

特許庁のした商標登録の判断に納得できない第三者は、特許庁に対して無効審判の手続を採ることができます。異議申立の場合は、匿名でも申立可能ですが、無効審判の場合は原則匿名ではできないです。また無効審判の請求には異議申立のような時期的なしばりはありません。ただし、商標登録から5年経過した場合には、無効審判できない除籍期間が設けられている点に注意が必要です。無効審判が認められると商標登録は無効になります。

情報提供と異議申立との違いは?

情報提供は審査中の商標登録出願に対して行われるものであるのに対し、異議申立は審査合格後、商標権が発生した後に行われる点が異なります。また情報提供の場合は、その内容が審理されない場合があるのに対し、異議申立の場合は、必ずその内容が審判官により判断される点で異なります。

ファーイースト国際特許事務所

平野泰弘所長弁理士