中国での商標登録にチャレンジしてみましょう

商標はそれぞれの国で出願して登録する必要があるため、日本で手続きが完了していても、ほかの国では通用しません。もし、あなたが中国国内でご自身の商標を守りたい場合は、中国の法律に従って商標登録をする必要があります。

索引

(1)中国の商標登録制度を知りましょう

(1−1)どんな商標が中国で登録できますか?

中国での商標登録の窓口となっているのは、中国商標局(CTMO)です。正式名称は国家工商行政管理総局。年々増えている膨大な数の申請と登録をこの機関が取り仕切っています。

中国で登録できる商標は、一般的な文字、図形、立体の商標だけでなく、色彩の組み合わせや音声にも及びます。
また、団体商標やサービスマークの登録も可能です。

商標登録の世界は、基本的に「先に出願したものが勝ち」という先願主義を採用している国が多く、日本も中国も同様です。

(1−2)中国では登録までに時間がかかりますか?

中国では商標の出願件数が非常に多く、以前は審査を完了するまでの期限がなかったため、結果が知らされるまでに2〜3年もかかるというケースが頻発していました。

しかし商標法が改正され、審査期間が定められたことによって、この状況は改善しています。

現在は、出願から審査終了までにかけられる月日は9カ月以内という規定の元で運用され、問題がなければ約1年で登録に至ることができます。

(1−3)中国での商標登録は、どこまで適用されますか?

中国で登録した商標は、広大な中国国内に効力を発揮しますが、それぞれの法律をもつ香港やマカオ、台湾については適用されません。

もしも、これらの土地でも商標を活用していきたい場合には、それぞれ出願する必要があります。

(2)商標を中国で登録するまでの道のり

商標を登録するまでの行程は、大まかにいうと出願から審査、公告(異議申立て)を経て、登録となります。

その後、一定の期間が過ぎると更新の手続きも必要となります。

(2−1)各段階での手続き

では、それぞれの段階でやるべきことについて、以下にまとめたので順番にみていきましょう。

出願前

まず出願に先立って、その商標がすでに中国国内で登録されているかどうかを調べる必要があります。

中国商標局のデータベース「中国商標網」で検索することが可能です。

     中国商標網:http://sbj.saic.gov.cn/
 
このページにアクセスし、「商标查询」をクリックすると、まず検索方法が選択でき、その後、検索フォームに入力して調べることができます。

出願時

出願するときは、中国語で願書をつくらなければいけません。また出願日は、日本では書類を発送した日になりますが、中国では商標局が受け取った日となります。

出願に当たり、事前に決めておいたほうがいいものや必要なものは以下の通りです。
  1)出願する人や会社の名前・住所の中国語表記
  2)商品やサービスの区分
  3)指定商品・指定役務の詳細
  4)代理人への委任状、会社の登記簿謄本の写し
  5)出願する商標の見本

*上記2)3)の中国での区分や指定商品・役務については、中国商標局が発行する「類似商品及び役務区分表」を参考にしてください。日本とは区分の内容が異なるケースがあるので注意が必要です。

審査

中国では商標登録の出願をする際に、審査に要する期間を1〜2カ月程度まで短縮できる「早期審査制度」は、残念ながらありません。

出願された案件は、すべて順次審査されていきます。

最初に行われる方式審査は、何か不備を指摘されても説明や補正を適切に行うことでクリアできます。けれど補正を行わなかったり、内容が不足していた場合には出願が却下されます。

次に実体審査が行われます。

このとき登録の条件を満たしていない場合には、拒絶査定となってしまいます。

ここでは新たに説明を加えたり、意見を言うことは認められておらず、納得できないときは不服審判を請求しなければなりません。

また拒絶される理由のある指定商品・指定役務が「一部拒絶査定」となった場合、日本では出願人が対応しないと出願自体が拒絶されます。

けれど中国では、出願した人が何もしなくても、問題のないものにかぎり次のステップである公告へと進むことができます。

公告(異議申立て)

これまでの過程を経て認められたとき、その商標は「初歩登録査定公告」とされます。

その後、3カ月ほどの異議申立期間に入ります。このとき、第三者から何も申し立てがなければ登録へと移ります。

登録

定められた期間に申し立てがなかった場合は、「設定登録公告」となり、「商標登録証」が発行されます。

これで中国での商標登録の手続きが、無事、完了となります。

更新

商標の権利が続くのは、日本と同じように中国でも登録してから10年間となっています。

これは更新手続きをすることで、その先の10年間も継続することが可能です。

(3)中国での出願にかかる費用とは?

中国で商標を登録するときには、出願や審判請求などの手続きの際に官庁に手数料を納めなければなりません。

出願するときの官庁費は、以下のようになります。

《出願時の官庁費》
  1商標1区分で、指定商品・役務が10以下の場合  300元
  *指定商品・役務が10を超えた場合は、1つ増えるごとに30元追加

この官庁費のほかに、手続きを代理人に依頼したときにかかる費用があります。
つまり、登録出願の際にかかる金額は、以下の合計となります。

《出願時にかかる費用》
  官庁費+代理人費用(現地)+特許事務所手数料(日本)

このとき現地の代理人と日本の特許事務所に支払う手数料は、それぞれの設定料金があるため、いくつか比較してみるとよいと思います。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘

03-6667-0247

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