アマゾンチューブの商標登録はどうなった?

米国アマゾン社は2017年12月5日、商標「AMAZONTUBE」の出願を米国特許商標庁に申請しました。動画再生といえばgoogleのユーチューブ等が有名です。ここにきて、アマゾンは動画分野に本格参入に動き出しているのでしょうか。米国の商標登録出願の状況から最新の情報をお届けします。

ファーイースト国際特許事務所の弁理士・弁護士

(1)商標登録出願からみたアマゾンチューブの内容

amazontubeは、12月5日に米国に出願済み

米国特許商標庁で公開された商標公開公報の内容によると、2017年12月5日に、アマゾンテクノロジー社は文字商標「amazontube」を商標登録出願しています。

アマゾンチューブの日本に対する商標登録出願は現在は確認できません。しかし日本国と米国は商標の国際条約であるパリ条約やマドリッド協定議定書等に加入していることから、6ヶ月間の国際上の優先期間が認められます。

パリ条約の優先期間、つまり、2017年12月5日から6ヶ月以内に、日本国を指定して商標登録出願をすれば、この優先権が働きます。仮に第三者が日本で商標「amazontube」とか「アマゾンチューブ」等の商標登録出願を日本の特許庁にしたとしても、優先権期間内であれば、アマゾンテクノロジー社は審査で不利な扱いを受けることがありません。

つまり、優先権期間内であれば、重複する権利範囲がある他の商標登録出願は拒絶されて、アマゾンテクノロジー社の商標のみが審査を通過できます。

商標「amazontube」の出願内容

アマゾンチューブの商標についての出願内容は次の通りです。

  • 出願国  :米国
  • 出願商標 :「amazontube」
  • 商標の種類:標準文字。色彩やマーク等についての限定なし
  • 出願人  :アマゾンテクノロジー社
  • 出願日  :2017年12月5日
  • 出願番号 :米国商標87709325号
  • 指定商品役務:
    • 第9類:電子計算機用ソフトウェア、モバイル用電子計算機用ソフトウェア等
    • 第35類:インターネットや他のコミュニケーションネットワーク経由による他者への宣伝広告等
    • 第38類:携帯通信機器・小型情報端末経由の通信等
    • 第39類:画像・テキスト・動画等の電子媒体の保管等
    • 第41類:ダウンロードできない、前もって記録されたオーディオ・ビデオ作品等の提供等
    • 第42類:ユーザーがコンテンツを共有できるオンラインネットワークサービスの提供等
    • 第45類:オンラインソーシャル・ネットワークサービスの提供等

(2)日本における動画サービスの登録商標例

日本で登録されている動画サイトの登録商標例は?

日本で有名どころの動画サービスサイトの商標は、もちろん既に商標登録されています。

ユーチューブ

  • 登録商標 :「YouTube」
  • 登録番号 :商標登録第4999382号等
  • 出願人  :グーグル LLC
  • 登録日  :2006年10月27日

ニコニコ動画

  • 登録商標 :「ニコニコ動画」
  • 登録番号 :商標登録第5098492号等
  • 出願人  :株式会社ドワンゴ
  • 登録日  :2007年12月14日

ユーストリーム

  • 登録商標 :「USTREAM」
  • 登録番号 :商標登録第5373473号等
  • 出願人  :IBM社
  • 登録日  :2010年12月3日

VIMEO

  • 登録商標 :「VIMEO」
  • 登録番号 :商標登録第5443856号
  • 出願人  :ヴィメオLLC
  • 登録日  :2011年10月14日

ツイキャス

  • 登録商標 :「ツイキャス」
  • 登録番号 :商標登録第5817499号等
  • 出願人  :モイ株式会社
  • 登録日  :2016年1月8日

ラインライブ

  • 登録商標 :「LINE LIVE」
  • 登録番号 :商標登録第5840919号等
  • 出願人  :LINE株式会社
  • 登録日  :2016年4月15日

(3)動画業界も戦国時代に

動画業界も今後は戦国時代に

今後動画業界にアマゾンの参入が予想されます。アマゾンがインターネットの通販小売業に日本で参入してから、小売流通業が大きく変動してきました。

日本における小売業の形態は、外資を中心としたインターネット通販業に大きく影響を受けています。最近では地方の百貨店、大型小売店が閉店するニュースをよく耳にします。

外資の攻勢により、日本の小売業の形態が大きく影響を受けたように、テレビを中心としたメディア配信が、インターネット動画配信へと大きく比重を移していく流れは止まらないように感じます。

最終的には、どのメディアがユーザー視点に立った、良質のコンテンツを提供できるかどうかが鍵になりそうです。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘

03-6667-0247

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