商標権

モンシュシュの商標権侵害を巡って洋菓子会社である堂島ロールとゴンチャロフ製菓が争った大阪高裁による二審で、商標権者であるゴンチャロフ製菓側の主張が認められ、商標権侵害により約5100万円の損害賠償請求を認める判決がでました。

大阪地裁の一審では、訴訟を提起したのが遅すぎること、モンシュシュは店舗名として広く認知されていること、モンシュシュの知名度を上げたのは堂島ロール側であるので、逆に堂島ロール側の信用を利用されたとして、商標権の行使は権利濫用である等の主張を行いましたが、大阪地裁ではこれらの主張は認められませんでした。

大阪高裁による上級審でも大阪地裁の判断が結果的に維持されたことになります。

大阪地裁における約3500万円の損害賠償額から今回の大阪高裁における約5100万円の損害賠償額に増額されたのは、損害賠償請求の算定期間が大阪高裁で争った分、長くなったからのようです。

商標権者が商標登録の出願を済ませる以前に、相当程度有名になっている商標を使用している場合は、一種の既得権として先使用権が認められる場合はあります。しかし今回の例でも分かる通り、商標権の効力を排してまで商標権を侵害するような商標の使用が認められることは簡単ではありません。

有名な商標であればあるほど、きちんと最初から商標登録を済ませておく必要があります。

ファーイースト国際特許事務所
所長弁理士 平野 泰弘

03-6667-0247

ブランディング登録商標

ブランドを保護するためには商標登録が一番です。

商標について登録を受けることができると、指定した商品やサービスについて登録商標と似たような商標の使用を差し止めたり、損害賠償を請求したりできます。

国内でのブランド保護はもちろんのこと、海外におけるブランド保護にも注意する必要があります。

日本国で商標登録を得たとしても、その権利が及ぶのは日本国内だけです。

もし中国、台湾、韓国、香港等でブランドを保護するにはそれぞれの国で権利を取得しておく必要があります。

海外で商標権を得るためには、原則としてそれぞれの国に対して手続きをする必要があります。
また国際商標登録制度を利用して、各国に商標登録の手続きをすることもできます。

ただし国際商標登録制度の場合であっても、審査はそれぞれの国によって行われます。
国際商標登録の手続きをすれば自動的に全世界で商標権が発生するわけではありません。

また仮に国際商標登録の申請を行っても、各国の審査が完了しないことには、当然ですが、商標権は発生しません。
国際商標登録の申請をした段階で海外の商品展開をすると、国によっては審査に合格できず商標を使えない場合も発生する可能性があります。

このため、国際商標登録制度を利用した場合でも、各国の審査状況を見極めた上で、それぞれの国で商品展開をする必要があります。

また海外で商標権を取得するための費用は申請する国の数に伴って増えますので、不要不急の国が申請の中に含まれていないか事前の注意が必要です。

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所長弁理士 平野 泰弘

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