往年の名車スープラがついに復活します。では、商標的論点は?

往年の名車がついに復活

ファーイースト国際特許事務所の弁理士・弁護士

1.「スープラ」とは

今回で5代目(A90型)となるスープラですが、トヨタ技術提携を結ぶBMWとの共同開発車になります(BMWからはZ4という名称で兄弟車が発売されます。)。日本での発売は、2019年春頃を予定しているそうです。

スープラの歴史は古く、初代が登場したのは1978年、昭和53年のことです。もとは北米専用のセリカに付けられていた名称です、日本国内では2代目までは「セリカXX」という名称で販売されていました。

この度復活する5代目は、正式な名称は「GRスープラ」に改められ、ロングノーズにショートデッキというスタイリングに「直列6気筒のターボエンジン+後輪駆動」という、まさに往年のスープラといったパッケージングの他にも、今回は4気筒モデルも用意されているそうです。

また、トランスミッションはATのみで、MTの設定は今のところ用意されていないそうです。これには正直びっくりです。

新型GRスープラの詳しい情報を知りたい方は公式ホームページをご参照ください。こちら

また、スープラの歴史を詳しく知りたい方はウィキペディアをご参照ください。こちら

2.商標的検討

では、本題の商標的な検討に入ってみましょう。

特許庁データベース(特許情報プラットフォーム)で検索してみると、「SUPRA」(商標登録第1943696号)が「自動車並びにその部品及び附属品」等を指定して登録されています。

出願日は1984年(昭和59年)4月19日で、登録日は1987年(昭和62年)3月27日になっています。国内で「スープラ」の名称が使用されるようになったのは、3代目(A70型)からで、1986年以降ですので、多少遅いような気もしますが、こんなものでしょうか。

そんな、歴史の古いスープラですが、トヨタ自動車のラインナップから外れた期間が17年間もありました。しかし、ご存知の通り、商標権の権利の存続期間は10年と法律によって決まっています。

つまり、現在も登録が残っていることから、ラインナップから外れ新車を販売していない時期にも商標登録はきっちり更新されていたのです。

更新手続についても検索してみると、2006年(平18年)12月15日、2017年(平29年)1月30日にそれぞれ、やはり更新申請書が提出されています。

2017年はともかくとして、ひょっとしたら、2006年の段階でスープラの復活は決定していたのかもしれませんね(考えすぎですかね。)。

また、これとは別に「SUPRA」(商標登録第6037747号 出願日:2017年6月6日)「GR SUPRA SUPER GT CONCEPT」(商願2018-068995 出願日:2018年5月24日)が、それぞれ、出願・登録されています。

3.まとめ

私の個人的なスープラに対する印象は、町中で見かける先代A80型やリトラクタブルヘッドライトのA70型といったところですが、最近では目にする回数も減っているように思えます。

また、A80型はモータースポーツの世界でも活躍したモデルです。当時、全日本GT選手権(現、SUPER GT)で、脇坂寿一選手(現、TOYOTA GAZOO Racingアンバサダー)が運転する「エッソウルトラフロースープラ」がとても印象に残ってます。

話を元に戻して、ブランドの世界では先を見通すことは非常に難しく、この先に何が流行するのかを予想するのは困難です。また、新しものを作り続けていくことも非常に重要ですが、今回のスープラのように不死鳥のごとく復活し、それが話題となって流行することもあります。

折角登録した商標も、最近めっきり使用していないだけという理由で、更新手続を行わずに、権利を消滅させて今うのは、もったいないのかもしれませんね。更新手続を行うかどうかの判断は是非慎重に。

ファーイースト国際特許事務所
弁理士 秋和 勝志
03-6667-0247

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